抗癌剤TS-1

上記抗癌剤内服による角膜上皮障害と思われる症例を経験しました。

も う2年くらい前から言われてたようです。以前学会か何かでチラっとこの話を聞いた時、点眼薬ではなく内服でこんなに角膜に傷がつくものなのかとちょっと半信半疑でしたが、実例をまのあたりにしまして認識を新たにしました。流涙(涙が出る)の発症率は16%とありますが、角膜上皮障害はその1/4くらいとの ことで、それほど多くはないようです。角膜周辺から中央に向かって波打ったように伸びるシート状病変というのもしっかりありました。

点眼薬による薬剤毒性なら比較的気づきやすいですが、点眼薬を何も使ってない・コンタクトもしていないとすると一体これは何なのか?予め知っていないとまず分からない思います。目は専門外とはいえ、内服を出す側の外科とかの医師もこういう事があるのをしっかり知っておく必要がありそうです。