黄斑前膜

眼底の中心部にある大事な場所の黄斑部に、主として加齢によりもう一枚余計な膜が張ってくる病態ですが、黄斑前膜と黄斑上膜と2通り言い方があります。英語ですと、EpiRetinalMembrane(ERM)で、epi-の日本語訳は基本「上」ですので文字通りですと黄斑上膜なのですが、自分はもっぱら黄斑前膜を使ってます。

epi-という接頭辞が必ずしも物理的な上下の位置関係の「上」を意味するものではなさそうですが、人間が起きて通常の活動をしている状態では、網膜の前になるのでこちらの方がより適切なのではと思います。上ですと、人間が寝ている状態になりますので今ひとつピンときません。黄斑前膜に相当する、PreRetinal Membraneの用語もありますが、こちらはあまり使われなく、略語としてはもっぱらepi-の方のERMが一般的です。PRMという略語はあまりお目にかかりません。