翼状片がある目のLASIK手術

黒目である角膜の端から1mm、2mm、3mmと結膜がどんどん侵入してくる翼状片。若い人はまれで、通常は中高年層の病態です。2mm以上入っていると、LASIKで角膜の切開したフラップのエッジに確実にかかると思います。どちらを先に手術をやるのか? 角膜上の翼状片組織はどんなにうまくはがしても角膜上に薄く混濁は残ります。LASIK・翼状片の両方の手術をしたという方を見たことがあります。フラップの内側(眼球中心側)にはどう見ても混濁はなく、再発翼状片組織がちょうどフラップの所で止まっているように見えました。とすると、LASIK術時には、フラップの内側には翼状片組織はなかったと考えるのが自然と思います。だとしますと、LASIKの術後にフラップ外側の角膜周辺にあった翼状片組織を除去したと思われますが、それが再発してフラップの所で止まっているという事になるのではないかと思います。
フラップのヒンジをちょうど横方向の翼状片の場所に作る事も出来るようですが、この例は通常の上方ヒンジでした。まあ、LASIKを受けるのは主に若年層、翼状片が発生するのは通常中高年層ですのでダブりにくいとは思いますが、翼状片がある目でのLASIK手術はどういう段取りでやるのだろうかと、改めて考えさせられた症例でした。